5月5日の菖蒲湯に使う菖蒲って、今まで花をよけて葉の部分だけを使うのだと思っていました。
知らなかったとはいえ・・いやいやお恥ずかしい。
そこで花の咲く菖蒲とどう違うのかを調べていると、これまたアヤメやカキツバタとの違いもよくわからない。
なかなか見分けがつきません。
なんとか簡単にみわけられないかと・・・図解にしてみました。
菖蒲湯のショウブと他のショウブたち
まず、菖蒲湯に使う菖蒲について。
これは「菖蒲」と書いて「ショウブ」と読みますが、かつては「アヤメ」と呼ばれていたんですね。
現在のアヤメは「ハナアヤメ」と呼ばれて区別していました。
でも、ハナアヤメの方が花が咲いて目立つもので、こちらが「アヤメ」と認知され、(葉)菖蒲はそのままの音読みで「ショウブ」と呼ばれるようになったそうなんです。
そして、ショウブと葉の形状が似ていることから「ショウブ」と名付けられたのが「花菖蒲」です。
こうしてみると「菖蒲」という名は、本家は菖蒲湯に使う菖蒲・・・葉菖蒲とか匂い菖蒲とか言われている方のようです。
で花菖蒲と菖蒲(アヤメ)は名前も花も似ているということで、すごくまぎらわしいことになっています。
加えて杜若(カキツバタ)も登場すると、もう訳が分かりません・・・
私が、見分けられないのは当然(^^; ・・ではないですね。
ハイ、なので調べてみましたが、言葉や文字にするとすごくわかりにくいんです。
理解力が少し足りないのかもしれませんが、できるだけ簡単にわかる方がいいですよね。
で、この4種の違いを並べて見ればわかるかなと(^^; 表にしてみました。
ヨミ | ショウブ | ハナショウブ | アヤメ | カキツバタ |
漢字 | 菖蒲(葉菖蒲) | 花菖蒲 | 菖蒲(あやめ) | 杜若 |
名前の 由来 | 葉が菖蒲に似ていて花を咲かせるから | 剣状の細い葉が縦に並んでいる様子が文目(あやめ)模様。花基部の網目模様からの説もあります。 | かきつばたの青紫色を染み出させ布などに書き付け衣の染料に使われたことから「書付花」と呼ばれていたのがなまった。 | |
科 |
サトイモ科・多年草 |
アヤメ科・多年草 | ||
属 | ショウブ属 | アヤメ属 | ||
匂い | 芳香あり | 芳香無 | 芳香無 | 芳香あり |
葉 | 刀に似ている | ショウブに似ている・主脈太い | 直立・ 主脈不明瞭 | 主脈細小 |
花の色と 大きさ |
黄緑色の 円柱状 |
花の種類は多く紅紫、紫と紫系統の他に黄色や白、絞り等・大輪 | 紫、まれに白・小輪 | 青紫のほか紫、白、紋など・ 中輪 |
特徴 | 花は目立たない黄緑色の円柱状の肉穂花序に細花が一面につく | 多彩だけど、どれも「花弁の根元のところに黄色い目の形の模様」がある。 網目なし | 花の種類は多くない「花弁の元のところに網目状の模様」がある。 外側の花びらに黄色い模様がある | あまり種類は多くないが、「花弁の弁の元に白い目型の模様」がある。網目なし |
花弁の元 | 黄色の目型模様 | 網目模様 | 白の目型模様 | |
背丈 | 約80㎝ | 80~100㎝ | 30~60㎝ | 50~70㎝ |
咲く場所 | 池・川など | 畑地でも湿地でも栽培できる | 畑のような乾燥地で栽培するのに適している | 水辺などの湿地帯に適している |
咲く時期 | 5月頃 | 5月下旬~6月下旬 | 5月中旬~下旬 | 5月中旬 |
菖蒲(ショウブ)または匂い菖蒲・葉菖蒲
本家菖蒲は鮮やかな花は咲きません。
あることはあるんですが、目立たないので無いように思われています、ガマの穂のような黄色い花です。
他の花はとってもきれいで派手ですが、これは、葉っぱが主役なんです。
薬効成分や芳香があり、薬草として活躍しています。
花菖蒲・菖蒲(あやめ)・杜若(かきつばた)
この3種は名前も紛らわしい上に、花も似ていて見分けがつきにくいんです。
どこかで耳にしたことがあるんじゃないですか?
「いずれが あやめか かきつばた」なんていう言葉。
・ 「アヤメ」「ショウブ」はどちらも漢字にすると「菖蒲」です。
試しに「あやめ」と入力して変換してみるとわかりますよ。
名前の漢字が同じでも全く別のものなんです。
・また、 葉菖蒲(ショウブ)と花の派手な花菖蒲(ハナショウブ)も別物です。
なので「アヤメ」と「ショウブ」と「ハナショウブ」は違うものですが、もうひとつアヤメに花がよく似ている「カキツバタ」もちがうものなんですね。
もう、これだけでも混乱してしまいます。
そして、菖蒲湯の菖蒲はサトイモ科。
葉っぱがにているだけの花菖蒲、菖蒲(あやめ)杜若(カキツバタ)他はどれもアヤメ科なんです。
「花菖蒲」「あやめ」「かきつばた」の違いとは?
◆咲く場所での違いをみると
・あやめは畑のような乾燥地で栽培するのに適している、
・かきつばたは水辺などの湿地帯に適している
・花菖蒲は畑地でも湿地でも栽培できるということです。
こんな感じになりますね。
◆背丈や花の大きさの違い
一番ののっぽは花菖蒲(80~100cm)>次が葉菖蒲(80㎝くらい)>そして杜若が中間(50~70cm)>あやめが一番背が低い(30~60cm)
花の大きさも背丈と同じ並びになります。
これらをみんな把握しても背丈もそれほど変わらないし、咲く場所も同じハナショウブとアヤメとなると、これまた難しいのです。
いちいち測る訳にもいかないし、花の大きさや背丈はバラツキもあると思うので見分ける決め手にはなりにくいですね
◆これなら見分けられる!!
・花弁の元を見ると違いがひと目で判ることが判明!
花菖蒲が黄色の目型模様、
あやめが網目模様、
杜若が白の目型模様
「いずれが あやめか かきつばた」と思ったら、近づいて花を間近でみてみましょう(^^)これで解決です。
ショウブの違い さいごに
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