動物がきっかけで開湯したという開湯伝説のある温泉
今回は 九州の巻です。
九州では動物に由来するものを探してみましたがほとんどが鳥類でした(^^;)。 やはり白い鳥なんですね
☆九州
福岡県
原鶴(はらづる)温泉
鶴 |
開湯伝説 由来 2説あり、羽を痛めた鶴が河原で湯浴みをして温泉がみつかったことから、「原鶴」の名がついたと伝えられています。 もう一つは雪が降った日に、雪が積もらない場所があったことから温泉を発見したという説も。 |
・場所 福岡県朝倉市杷木久喜宮 ・アクセス JR筑後吉井駅→車10分 大分道杷木IC→5km10分
宿の詳細はこちらから
CHECK! ⇒⇒ 福岡県 原鶴温泉(はらづる) 【たびノート】
・特徴
筑後と豊後を結ぶ街道の宿場として栄えた温泉です。
23軒の旅館ホテルがあり、筑後川北岸の耳納連山を望む眺めのよいところです。
筑後川では毎年5月~10月まで屋形船に乗って鑑賞できる「筑後川の鵜飼」が温泉街の名物になっています。
共同浴場は一軒、温泉街の外れ、国道386号沿いに「ひまわりの湯」があります。
原鶴温泉は弱アルカリ性単純泉と単純硫黄泉が楽しめます。
アルカリ性温泉は肌の古い角質を落とす効果があり、また、硫黄成分は角質層に含まれるメラニンも落とすとされ美肌効果も期待できるのでW美肌と言われています。
・泉質 単純温泉(アルカリ性)・硫黄泉(アルカリ性)
・源泉温度 40 – 60℃ 美人の湯といわれる ・効能 リウマチ、神経痛など
佐賀県
武雄(たけお)温泉
白鷺 |
開湯伝説 由来 大昔、この一帯はこんもりとした森で、人も近づかないような岩山だった。その頃、近くに住む漁師が、いつも白鷺の舞いおりる岩山の谷間を尋ねていくと、白鷺が傷ついた足を温泉で癒しているのを見つけたと云う。里人は、白鷺のとまった森を「鷺の森」と呼び、「鷺明神」を祀って、祠を建てた。これが鷺田神社の由来となっています。 武雄市武雄町大字富岡に「鷺田(さぎた)神社」が鎮座する。社前の通りを進むと武雄温泉がある。 また、神功皇后伝説もあります。 |
・場所 佐賀県武雄市武雄町
・アクセス JR武雄温泉駅→バス2分
長崎道武雄北方IC→3km5分
宿の詳細はこちらから
CHECK! ⇒⇒ 佐賀県 武雄温泉(たけお) 【たびノート】
・特徴
佐賀市と長崎県佐世保市の中間に位置する町の中心に武雄温泉があります。
1200年以上も前から知られた古湯で、「肥前風土記」にも記されています。
古くは神功皇后が産後の養生の際に湯浴みしたと伝えられています。
湯街の中心には、東京駅を設計した辰野金吾博士設計の竜宮城を想わせる国指定重要文化財 楼門がシンボルとして立っています。
・泉質 単純温泉、炭酸水素塩泉
・源泉温度 45-51℃
・効能 疲労回復 神経痛 筋肉痛 関節痛 五十肩 関節のこわばり うちみ くじき 健康増進
嬉野(うれしの)温泉
鶴 |
開湯伝説 由来 神功皇后が三韓出兵の帰り、白鶴を見つけたが、傷を負っていました。心配していたところ、河原に舞い降りて湯浴みをし、再び元気に去っていくのを見て「あな、うれしや」と感歎されたという。嬉野という地名は、この逸話に因み、嬉野は元々「うれしや」と呼ばれていたとされています。このユニークな地名の由来は諸説あり、傷ついた兵士が傷を癒やしたことを喜んで発したことばとも伝えられています。 |
・場所 佐賀県嬉野市嬉野町
・アクセス JR武雄温泉駅→バス30分
長崎道嬉野IC→2km5分
宿の詳細はこちらから
CHECK! ⇒⇒ 佐賀県 嬉野温泉(うれしの) 【たびノート】
・特徴
九州有数の大温泉街で、肥前風土記(712年)に登場する古湯。
温泉街は賑やかですが嬉野川沿いの旅館は情緒があり、湯量豊富な美人湯として知られています。
温泉を使った嬉野どうふが名物、名産は嬉野茶。
西洋風建築の共同湯、古湯がシンボル的存在になっています。
新名所に肥前夢街道があり、武雄温泉と並び県を代表する温泉です。
「日本三大美肌の湯・嬉野温泉」、「佐賀・嬉野温泉」の名称で嬉野市により商標登録されています。
・泉質 ナトリウム – 炭酸水素塩・塩化物泉 美肌に効果がある重曹泉で、入浴した後につるつる感がある。
・源泉温度 85-90℃
・効能 リューマチや神経痛、胃腸病
熊本県
湯の鶴温泉
鶴 |
開湯伝説 由来 古くは湯出温泉ともいわれていました。700年前にこの地に住み着いた平家の落人が、鶴が湯あみをしているところを発見したことによるとされています。「湯の鶴」というのも、鶴の湯浴みからこの名前が付いたと言われています。 |
・場所 熊本県水俣市 ・アクセス 鉄道:肥薩おれんじ鉄道水俣駅下車
宿の詳細はこちらから
CHECK! ⇒⇒ 熊本県 湯の鶴温泉 【たびノート】
・特徴
湯出川河畔に位置し、河鹿が啼き、蛍が飛び交うという自然に恵まれた環境にあり、その中に大小数件の旅館があります。
昭和時代からのレトロ感が溢れる古い建物の旅館や自炊棟、自炊宿が多く、「水俣の奥座敷」として湯治宿のスタイルを守っています。
・泉質 単純硫化水素泉
・源泉温度 85-90℃
・効能 打ち身・神経痛・リウマチ・高血圧症・動脈硬化・慢性皮膚病・糖尿病・神経痛
山鹿(やまが)温泉
鹿 |
開湯伝説 由来 (奈良時代~)平安時代 1157年(保元2年)、保元の乱に敗れて下ってきた宇野親治公が、手負いの鹿が沼で湯浴みしているのを見て発見し、「山鹿」と名づけたと伝えられています。しかし、奈良時代の文献に既に「山鹿」の湯についての記載があり、もっと以前からあったともされています。 |
・場所 熊本県山鹿市
・アクセス JR熊本駅→バス乗継65分
九州道菊水IC→12km20分
宿の詳細はこちらから
CHECK! ⇒⇒ 熊本県 山鹿温泉(やまが) 【たびノート】
・特徴
熊本県内で最も歴史のある温泉地の一つです。
山鹿市街の中心部にあり、「山鹿千軒たらいなし」の言葉があるほど湯量が豊富な温泉。
共同湯のさくら湯が有名。
約800年前に鹿が傷を癒しているのを見て温泉の所在が知られたといわれるが、実際には1000年以上も前の平安時代の文献にも紹介されている歴史のある温泉。
・泉質 アルカリ性単純温泉 非常に滑らかで美肌効果があるといわれる。
・源泉温度 40℃
・効能 神経痛、疲労回復、筋肉痛、関節痛、痔疾、慢性消化器病、リューマチ、冷え性
開湯伝説 動物 九州 さいごに
今回の九州で動物が由来の開湯伝説は終わりです。
沖縄は、井戸を犬がきっかけで探し当てたという話はみつけましたが、温泉は探せませんでした。
探し切れていない温泉もまだまだあると思います。
それぞれの動物が「白い」ものであることに関して 民俗学者、柳田國男氏は『山島民譚集』で次のように指摘しています。
白鷺鹿の輩は古来皆霊物なり。
温泉の発見者が神主又は僧侶なりし場合に、必ず其動物が土地の神仏の使者伝令なりしことを附加するは誠に当然の事にして、是だけの偶合ならば未だ怪しむに足らずとす。
たまたま白鷺が温泉に降り立っていた。そこへたまたま僧侶が通りかかった。
湯けむりの中に立つ白鷺を見た僧侶は、「これぞ神仏のお導き」と霊験譚を語り伝えるようになったのだ。
というようにこういった話には「白」というのが大事なんですね(^^)
ずっと温泉のことばかり調べていたら、開湯伝説であげた各地の温泉に一度は行ってみたいな~という思いが強くなってきました。
以前行ったことのある温泉もありますが、その時は開湯伝説とかにあまり興味もなく、「ふ~ん、そうなんだ」くらいに思って、忘れてしまっていました(^^;)
その頃は温泉にはいって、まったりして、おいしいものを食べて、その後はどこへ行こう・・なんてことばかりに気がいってたんですね。
開湯伝説 四国の巻 ←前 戻る→ 開湯伝説 北海道の巻
♪ 温泉や入浴に関する記事を集めてあります。 こちらもご覧ください(^^) 温泉や入浴に関する記事一覧