年末になると来年のカレンダーのことが気になります。
そのカレンダーに見かける六曜。
パソコンで独自のカレンダーを作る人も増えていて、たまに来年の六曜は・・・なんていうのも耳にします。
でも、これってなんなんだろうと疑問が。
当たり前のように使っていても知らないことのなんと多い事か(^^;)
今回はこの六曜について調べてみました。
六曜とは?
六曜(ろくよう)は、暦注の一つということ。
暦中とは暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのことです。
友引(ともびき)
先負(せんぷ/せんぶせんまけ)
仏滅(ぶつめつ)
大安(たいあん)
赤口(しゃっこう/しゃっく)
の6種の曜があります。
六曜は中国で誕生したとされますが、いつの時代から暦注(れきちゅう)として確立されたかについては不詳のようです。
六曜の起源については孔明六輝と呼ばれ諸葛亮が発案したとの俗説があるようですが・・・。
一説には唐の李淳風の『六壬承訣(りくじんしょうけつ)』にある大安、留連、速喜、赤口、将吉、空亡が六曜の起源との説というのががあります。
六曜が中国から日本に伝来したのは14世紀の鎌倉時代とされ、江戸時代に入って六曜の暦注は流行したと云われます。
しかし、その名称や解釈・順序は少しずつ変化しているということです。
仏滅や友引という、仏事と関連のあるように見える言葉が多く使われているけど、仏教との関係はないと云われています。
占いを盲信して本質がおろそかになればかえって悪い結果になるとして、仏教では占いを否定しているそうですね。
六曜の意味
先勝
先勝(せんしょう/せんかち)は、早くことを済ませてしまうことが良いとされる日。
「先んずれば即ち勝つ」の意味。
午前は吉、午後は凶と言われ1日の内でも吉凶が異なるんですね。
急用の処理や訴訟には吉日とされています。かつては「速喜」「即吉」とも書かれた。
友引
友引(ともびき)は「物事に勝負がつかない日、良くも悪くもないとされる日」という意味があります。
良くも悪くも「その出来事を友にも引き寄せる」とされているので、慶事は良いが弔事は避けた方が良いとされています。
「友引」の日の中で「丑の刻」(11〜13時)は「凶の時間」、それ以外の時間は「吉の時間」とされているそうです。
陰陽道で、ある日ある方向に事を行うと災いが友に及ぶとする「友引日」というものがあります。
これが六曜の友引と混同されたものと考えられています。
友引については
葬儀を行うと、友が冥土に引き寄せられる(=死ぬ)とのジンクスがあり、葬儀を避ける俗信がある。
友引の日は葬祭関連業や火葬場が休業となっていることがあります。
しかし、六曜は仏教とは関係がないため、友引でも葬儀をする宗派(浄土真宗)があります。
また、火葬場での友引休業を廃止する自治体も増えているようです。
友引に葬儀を避ける俗信は本来は六曜とは全く関係のない友曳(ともびき)との混同といわれています。
友曳は十二支の該当日に友曳方の方角へ出かけたり葬儀を営むことを避ける習俗で音が同じことから混同されたものとみられているようですね。
慶事については“幸せのお裾分け”という意味で、この日に結婚披露宴の引出物を発送する人もいるとか。
「ともびき」は、現在あることが継続・停滞することを表し、良き事象なら継続を、悪き事象なら対処を、という「状況を推し量り行動する日」だったということです。
先負
先負(せんぶ/せんまけ)は、急用は避けるべきとされる日です。
争い事や公事も良くないといわれ、万事に平静を守ることが良いとされ「先んずれば即ち負ける」の意味で先勝に対応しています。
午前は凶、午後は吉と言われています。
かつては「小吉」「周吉」と書かれ吉日とされていたが、字面につられて現在のような解釈がされるようになったとか。
仏滅
仏滅(ぶつめつ)は、六曜における大凶日。
万事に凶であるとされる日。
もとは「虚亡」といい勝負なしという意味でした。
「空亡」とも称されていましたが、これを全てが虚しいと解釈して「物滅」と呼ぶようになったということです。
仏の功徳もないという意味に転じて「佛(仏)」の字が当てられたもののようです。
仏滅には婚礼などの祝儀を忌む習慣があります。
この日に結婚式を挙げる人は少ないですね。
そのため仏滅には料金の割引を行う結婚式場もあります。
他の六曜は読みが複数あるのに、仏滅は「ぶつめつ」としか読まれないのです。
字面から仏陀(釈迦)が入滅した(死亡した)日と誤解されることが多いですが、六曜は仏教に由来するものではなく無関係なんですね。
釈迦の死亡日とされる2月15日が旧暦では必ず仏滅になるのは、六曜の決め方の順番のせい。
「何事も遠慮する日、病めば長引く、仏事はよろしい」ともいわれています。
また『物滅』として「物が一旦滅び、新たに物事が始まる」とされ、「大安」よりも物事を始めるには良い日との解釈もあるそうです。
大安
大安(たいあん)は、万事進んで行うのに良いとされる日。
「大いに安し」の意味です。
何事においても吉、成功しないことはない日とされる六曜の中で最も吉の日とされています。
「泰安」が元になっており、婚礼や上棟式などの日取りなどは大安の日に行われることが多いです。
自動車の登録日や納車日、建物の基礎工事着工日や引渡日をこの日にするという人も少なくないようです。
赤口
赤口(しゃっこう/しゃっく)は、正午の前後を除いて凶日とされる日。
午の刻(午前11時ごろから午後1時ごろまで)のみ吉で、それ以外は凶とされる。
陰陽道の赤舌日(しゃくぜつにち)と赤口日あるいは大赤(たいしゃく)が混じって凶日として六曜の一つになったといわれています。
赤舌日は木星の西門を支配する赤舌神が司る日とされ、門を交代で守る配下の六鬼のうち特に3番目の羅刹神は人々を威嚇する存在で、この日は訴訟や契約は避けるべきとされた。
また、赤口日は木星の東門を支配する赤口神が司る日とされ、配下の八大鬼のうち特に4番目の八嶽卒神は人々の弁舌を妨害する存在であり、この日も訴訟や契約は避けるべきとされた。
赤舌日は6日周期、赤口日は8日周期で異なる周期であるが、これらが六曜の一つに「赤口」としてまとめられ取り込まれたと考えられています。
この日は「赤」という字が付くため、火の元、刃物に気をつけ「死」を連想されるものに注意する日とされています。
ほむ。で、六曜って誰がどうやって決めてるのかにゃ?
六曜はどうやって決まっているの?
六曜が記載されている表記のあるカレンダーを見ると並び順に一定の順序があることがわかります。
六曜の順番
六曜は、実は旧暦の暦に対応して決まりがあります。
旧暦では月日により六曜が決まることになります。
六曜は「先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口」の順で繰り返します。
ところが、ずっと順を追っていくと順番がずれるところがあります。
一カ所ずれて、また規則的な並び順に戻ります。
ずれるところは一ヶ月に約1回あります。
このずれがなぜできるのか?ですね。
次のように六曜は旧暦の月により、朔日(1日)にくるものが決まっています。
旧暦の1月・7月 先勝
旧暦の2月・8月 友引
旧暦の3月・9月 先負
旧暦の4月・10月 仏滅
旧暦の5月・11月 大安
旧暦の6月・12月 赤口
そして、二日目からは、決まった順番がスタートします。
現在のカレンダーに旧暦の日付の表記はないので、不可解なところで六曜の順番が飛びます。
・例えば、旧暦では、11月15日は必ず「仏滅」になります。
それは11月1日が大安から始まり15日目が仏滅になるからなんですね。
今年2020年でいえば、11/1は旧暦の9/16になります。
10/17が旧暦の9/1です。
そこからいくと10/17(旧暦9/1)は先負になります。
なので11/1は旧暦9/16なので、11/14(旧暦9/29)でリセット。
11/15は順番でいくと友引なんですが旧暦では10/1になるため仏滅となるんですね。
時間を占うものとして使用されていた時代は、太陽が昇ってから落ちるまでを3つ、そして夜が始まってから終わるまでを3つ、計6つの時間帯に分けてそれぞれに六曜があてはめられていたそうです。
六曜は賭け事のタイミングを決める際によく利用されていましたが、後に明治時代の暦改正により、現代のような「日」の吉凶を占う指標として利用されるようになったようです。
六曜はなんのためか?といえば、その日に「やってはいけないこと」を考えるための指標となるようです。
六曜とは さいごに