七夕の行事食ってなにを食べるか知っていますか?
日本の各行事では、その季節の旬のものをあしらったり、厄除けなどの意味で邪気をはらうといわれる食べ物が行事食になったりしていますよね。
では、七夕の行事食は?
いままで特に意識したこともないし、なにを食べるのがいいんだろうとなります。
七夕に食べるものは?
調べてみると「 そうめん 」が行事食なんだそうです。
我が家でも、昔は母が毎年七夕には「そうめん」を夕食に出してくれていました。
ですが、行事食と知っていたかどうかはあやしいところです(^^;。
「簡単だし、暑い日にはこれが一番!」
という感じで食卓にならんだような気がします。
でも、色つきそうめんを川に見立て、星形にくりぬいた人参、薄焼き卵などで飾り付けをしていたのは、やはり知っていたから?
今となっては確かめようもありませんが。
そうめんは涼しげだし、食欲のない時にもってこいです。
簡単なのに飾り次第で見栄えもよくなるし、凝った感じにもできます。
深く考えずに毎年食べていたこの「そうめん」が、実は行事食だったことに気づいたのはほんとに最近の事。
そして、七夕にそうめんを食べる理由もちゃんとあるんですね。
七夕にそうめんを食べるようになった由来と意味をご紹介します。
七夕の行事食がそうめんになった由来と意味
七夕にそうめんを食べる習慣は、古くから続いている文化だそうです。
もともとは中国から伝えられた「索餅(さくべい)」という縄に編んだ小麦のお菓子がそうめんのルーツになっています。
中国では、7月7日に「索餅」を食べると、無病息災で1年間過ごせるという言い伝えがあり、毎年食べられていたそうです。
「索餅(さくべい)」は和名を「むぎなわ」と言い、中国から伝来した食べ物です。
なぜ、この菓子が「そうめん」になったのでしょう?
それは、中国の故事から生まれた風習がもとになっていました。
その昔、古代中国の帝の子供が七月七日に亡くなりました。
その後、亡くなった子は一本足の鬼となって熱病を流行らせました。
これに困った人々は、子供の好物だった「索餅」を供えて祟りを鎮めたということです。
それから、この故事に因んで中国では七夕に「索餅」を食べる風習が生まれたんですね。
日本では奈良時代にこの「索餅」が伝えられ、7月7日の宮中行事に食べられるようになりました。
伝来した当初は、日本でも中国と同じ材料で作った「むぎなわ」を七月七日に食べる習慣がありました。
しかし、この「むぎなわ」の元になった「索餅」は「索麺(さくめん)」とも呼ばれていて、それが時代を経るうちに「そうめん」に変化し、一般的に食べられるようになったそうです。
食べる物が変化しても、日本人は習慣を忘れてしまったわけではないんですね。
「そうめん」は米の粉は入っていませんが、小麦粉と食塩水で作られます。
そして、七月七日に食べる「そうめん」は、
鬼の故事に因んで「鬼の腸(はらわた)」と呼びます。
七夕の行事食そうめんには、1年の無病息災を祈ると言う理由があったんですね。
そうめんの色 五色のそうめん
今ではそうめんの方が主流になっていていますね。
索餅を食べたことがあるという人は少ないんじゃないでしょうか。
索餅はスイーツですから、食卓に並ぶというのではないですね^^;
でも、一度食べてみたいなんてことも思います。
そして、この索餅がいつしかそうめんになったと言われても、どこでどう変わったのかな?
なんて考えてしまいます。
全然違うし。
ただし、そうめんは糸のようなので織物が上手になるという意味もあり、七夕の由来とも合うんですね。
また小麦は毒を消すという言い伝えから健康になると考えられたようです。
そうめんには、通常色がついていません。
ピンクや緑の色つきの麺は、昔は「ひやむぎ」だけにはいっていました。
これは職人さんが「ひやむぎ」と「素麺」を見間違えないように区別するために色をつけたものだそうです。
でも、そうめんには「5色そうめん」というものもあります。
元は短冊の色にも使われた陰陽五行説に由来しています。
いまでは色をつけるだけでなく、味を加えているものもあるようです。
お中元で有名な森川の5色そうめんは梅や抹茶などの味が楽しめます。
|
森川 手延べ五色そうめん 朝霧 TO-30|4971955124867:麺類 |
七夕というと、「織姫と彦星の伝説」が有名ですよね。
天の川の両側にいる織姫と彦星が1年に1度だけ会うことが出来るというロマンティックなお話です。
七夕の夜には、夜空を見上げながら、おいしいそうめんをいただき、織姫と彦星が無事に出会えることを願いたいと思います。
食べ物以外の七夕のことは
「七夕とは?たなばたと読むのはなぜ?由来は乞巧奠と棚機つ女信仰から」
でご紹介しています。
興味のある方はのぞいてみてくださいね(^^)
七夕の行事食 まとめ
そうめんのルーツは中国から伝えられた「索餅」(さくべい)がもとになっています。
7月7日に索餅を食べると1年間無病息災で過ごせると言う言い伝えがあり、この索餅がいつしかそうめんに変わっていき、そうめんが食べられるようになった。
ということです。
毎年、7月7日にそうめんを食べていた私は、知らず知らずに無病息災を願っていた、ということになるのかも知れませんね(^^)
そうめんを食べる意味を知ったら尚更、これからも続けていこうなんて思いました。
ぜひあなたも、7月7日にはそうめんを食べ、無病息災を願ってはいかがでしょうか(^^)
♪ 七夕についてはこちらの記事も合わせてご覧ください(^^)
笹に七夕飾りをするわけは?七夕飾りの意味と短冊の色や飾る期間は?